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みんなの文化財 第15回 西福寺の文化財(4)

最終更新日:2015年3月1日


西福寺の文化財(4) 絹本著色 観経変相曼荼羅図 写真

■第15回 西福寺の文化財(4) 絹本著色 観経変相曼荼羅図

■観経とは浄土三部経の一つ、「観無量寿経」というお経のことです。このお経に描かれた世界を、唐の善導大師が著した観経の注釈書に基づいて表現したのが、一般に当麻曼荼羅(たいままんだら)とも呼ばれるこの図です。
中央の内陣に大きく表されているのが阿弥陀如来の浄土、西方極楽浄土です。阿弥陀三尊を中心に諸聖衆が集い、華麗な楼閣が立ち並び、池には蓮の花が咲く荘厳な世界の情景が広がります。
その周囲に区切られた外陣の左縁には、下から上に観経の序文に説かれる阿闍世(あじゃせ)王説話が描かれます。阿闍世王が父の頻婆沙羅(びんばさら)王を幽閉したため、王妃韋提希(いだいけ)夫人が食事を運んでいましたが、それを知った阿闍世王は、その母まで幽閉して殺そうとしました。深く嘆く韋提希夫人に釈迦が極楽浄土の様子と往生の方法を教える、という内容です。
右縁には、極楽浄土に往生するための16の方法のうちの13、十三観が上から下へ向かって描かれます。そして下縁には残りの三観に説かれるところの9通り(九品)の来迎の様子が描かれます。
この図には原本があり、それが奈良・当麻寺に伝わる綴織(つづれおり)当麻曼荼羅です。中将姫が蓮の糸で織り上げたという伝説のある4メートル四方近い大きなもので、その綴織りの高度な技法などから中国で製作されたとも考えられています。
当麻曼荼羅は観経変相図の代名詞として知られ、これを写した図は鎌倉時代以降多く作られました。その中でも西福寺所蔵のこの図は縮小版ですが、鎌倉時代に製作された名品として、国の重要文化財に指定されています。

■ひとこと解説
『来迎図』
来迎(らいごう/らいこう)とは、臨終の際に仏が極楽浄土から往生者を迎えにくることをいいます。
この来迎を表現した図像は仏教芸術の大きな一画を占めていますが、これらは当麻曼荼羅の下縁に描かれた来迎図に大きな影響を受けて成立したと考えられています。
来迎の様子を表した画像には、製作された時代や背景となる信仰等により、仏が座った姿で来迎するものと、立った姿で来迎するものがあります。実は当麻曼荼羅下縁の来迎図でも、写本によって坐像形式と立像形式のものがあり、これは鎌倉時代既に当麻曼荼羅原本が破損していて、製作者の意図でどちらかが選ばれたのでしょう。
ちなみに西福寺本は立像形式の九品来迎図となっています。

情報発信元

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