敦賀市公立保育園保育士の不祥事に関する再発防止策等について
最終更新日:2021年6月29日
本市の元保育士が強制わいせつの疑いで逮捕・起訴されたことについて、被害にあわれた方々に対し深くお詫び申し上げます。また園児及び保護者の皆様方には、多大なるご不安、ご心配をおかけしていることに対しましても、重ねてお詫び申し上げます。
本市では、このような事件を二度と起こすことがないよう検証を行い、再発防止策を定めました。皆様に再び信頼される保育園となるよう、日々の保育に誠心誠意取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
1 再発防止に向けた検証
今回の事件を受け、緊急の園長会を開催し、現在の保育状況や職員配置の確認及び問題点を各保育園において調査、検討するとともに、今回の事件に関する再発防止策のための問題点の抽出を実施いたしました。検討の結果、問題点として以下の3点が挙げられました。
(ア)保育士が、一人になる時間が存在する。
園児の昼寝時間中での休憩や着替え、トイレ介助等の個別対応時に保育士一人での対応となることがある。
(イ)保育している様子が外から確認することができない部屋がある。
建物構造上やカーテン、物品等により部屋の様子が外から確認できないところがある。
(ウ)スマートフォン等の取り扱いについて、ルール化されていない。
勤務時間中におけるスマートフォン等の取り扱いは、統一したルールがなかった。また音楽を流すなど、スマートフォンを保育ツールとして使用していることが分かった。
2 取り組む対策について
(1)3点の問題点に関する対応策
検討の結果、挙げられた問題点に対する、これから取り組む対策について、以下のとおりとしました。対策の中には、すでに実施しているものも含んでいます。
(ア)保育士が、一人になる時間が存在する。
- 昼寝時間中は、園長、副園長が部屋・クラスの巡回頻度を上げ、こまめな様子確認を行うとともに着替えやトイレ介助といった急遽対応が必要な場合にも保育援助にあたり、一人での対応としない体制に努める。(実施済)
- プライバシーを十分に考慮した上で、事務所内においてもモニターでの確認を行うため、昼寝で使用する部屋に録画機能付きモニターカメラの設置を検討する。
- やむを得ず一人で対応することがある場合は、「どこで・だれが・何の対応をするか」を付近の保育士にしっかりと伝え、可能であれば他の保育士に見守りを依頼する。(実施済)
(イ)保育している様子が外から確認することができない部屋がある。
- 園内の廊下に面している窓のカーテンについては閉めないこととする。(実施済)
- 部屋のレイアウトを確認し、視線を遮るような物品については移動して中を確認できるようにする。(実施済)
(ウ)スマートフォン等の取り扱いについて、ルール化されていなかった。
- 保育時間中における私用スマートフォンの使用は原則禁止とし、個人ロッカーや鞄に入れて置き、使用は休憩時間中に園児から見えないところで使用することを徹底する。(実施済)
- 保育中に音楽を流す等で使用をしていたことについては、今年秋ごろに整備予定のICTのタブレットを活用することとする。
例外として、以下の使用については、従来どおりスマートフォンを使用することとする。
散歩等で、外出する際の緊急連絡用としての使用
災害等が発生した際の連絡用としての使用等
(2)保育士及び市役所職員の意識改革の推進
(1)の対応策に加えて、園児に関わる保育士や職員が、二度とこのような事件を起こさないという自覚を改めて持つことが、再発防止策に向けて重要だと考え、以下のとおり取り組んでいます。
- 保育に関わる全ての職員が、子どもの人権に関する研修や本市の保育向上のための職員研修を定期的に実施する。(第1回目 5月14日実施)
- 年齢や経験年数に関係なく、職員間の対話を通じて、課題の早期発見・早期解決に努める。
- 各保育園で出てきた課題について、園長会等を通じて共有し、保育園全体のスキルアップに努める。
- 再発防止策は、計画・実行・検証を繰り返し、必要な対策について随時追加するなど、常に更新し、実効性のある対策とする。
3 園児の皆さん・保護者の方々への心のケアについて
今回の事件に関して、ショックを受けたり、不安に感じたりしているお子様や保護者の方に対し、臨床心理士による継続的な心のケアに取り組んでまいります。秘密は厳守しますので希望される方は、児童家庭課までご連絡ください。卒園後もご相談をお受けいたします。
また、児童家庭課以外の相談先をご希望される場合には、他の相談機関のご紹介もいたします。
担当:子ども家庭相談室(電話:0770-22-8223)
対応時間:午前8時30分から午後5時15分まで(土日・祝日・年末年始は除きます。)
4 保護者説明会について
今回の事件を受けた再発防止策の内容について説明するため、5月28日から、各保育園の保護者を対象に説明会を実施しました。参加いただいた保護者の皆様からは、再発防止策についての質問や保育の体制についての質問をいただきました。(当日欠席された保護者の皆様には、説明会の資料を配布いたしました。)
5 信頼回復に向けて
現在、本市ではこのような事件を二度と起こすことのないよう、再び安心してお子様を預けていただける保育園となるよう、全力で再発防止策に取り組んでいます。
モニターカメラの設置やスマートフォン等の取り扱いルールといった特別な対策だけを行うのではなく、今一度原点にかえり、基本である日々の保育に誠心誠意取り組むことが一番の再発防止策であると考えていますので、その基本を忘れることなく、本市の保育を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
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