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みんなの文化財 第28回 気比神宮大鳥居

更新日:2015年3月1日

気比神宮大鳥居(木造両部鳥居)
気比神宮大鳥居(木造両部鳥居)

第28回 気比神宮大鳥居
(木造両部鳥居)

気比神宮(けひじんぐう)は、大宝二年(702)の創建と伝えられ、古代から中世にかけて越前国の一宮(いちのみや)として勢力を誇りました。戦国時代末期、朝倉氏と命運を共にしたため兵火に遭いましたが、江戸時代に再建されました。昭和20年(1945)の空襲では、社殿ほか主要な建築を焼失したものの、幸いにも大鳥居は残りました。
大鳥居は、もとは東の参道にあったものが14世紀に暴風雨で倒壊し、正保二年(1645)、酒井忠勝の寄進により現在の地に再建されたものです。「氣比神宮社記」によると、大鳥居は康永2年(1343)の暴風で倒壊していたものを、正保2年に佐渡から調達した榁の木で再建されたと伝えられています。
両部鳥居(りょうぶどりい)というのは、最も一般的に見られる明神鳥居の発展した形式で、左右の主柱の前後に稚児柱(ちごばしら=控柱のこと)を持つのが特徴です。一番上にある笠木(かさぎ)は反増(そりまし)といって両端が反り上がり、主柱は転び(ころび)といって内側に傾いています。また主柱の頭に台輪を載せ、笠木とその下の島木(しまぎ)を受けています。
この大鳥居は、全体に朱漆が塗られ、高さが11メートル近くに達する、まさにシンボルにふさわしい堂々たるものです。

ひとこと解説
『日本三大鳥居』
気比神宮大鳥居は、奈良県・春日大社一ノ鳥居(高さ約10m)、広島県・厳島神社大鳥居(高さ16.8m)とともに、俗に日本三大鳥居と並び称されています。いずれも木造で、重要文化財に指定されています。
ところで、大晦日からお正月の三箇日にかけて、大鳥居の終夜ライトアップを行います。お楽しみに。

情報発信元

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