更新日:2018年12月14日
小雨が降る中、元気よく走る子どもたち
12月9日、山の神様に感謝する赤崎区の伝統行事「山の神講(かんこ)」が行われました。
講宿(こうやど)(新築や改築をした家で世話役を務める家)に集まったのは、同区の小学生6人。上半身裸の白い短パン姿で「ちからめし」と呼ばれるおにぎりを食べた後、山の中にある大日堂に向けて出発しました。
先頭の大将がシトギ(米と酒を混ぜ、すりつぶしたもの)とお神酒を入れた重箱、続く子どもたちがわらで編んだツトを持ち、小雨が降る中、「やーまのかんこのまーつりじゃー」、「そーりゃなーんのまーつりじゃー」と大声ではやしながら、約400mの道のりを駆け抜けました。
ちからめし(丸いおにぎり)を食べる子どもたち
松の木の根元につとを投げおく子どもたち
大日堂に着くと、子どもたちはツトを松の根元に投げおき、堂内で参拝した後、シトギを顔や体に塗りつけて、白い地蔵の姿に化けます。地蔵に化けるのは、かつて村を荒らした鵺(ぬえ)という怪物の災厄を逃れるためであると伝えられています。
シトギを塗り終えた子どもたちは、道中、区民らの声援を受けながら、講宿に走って戻りました。
大将を務めた森野巧巳(たくみ)君(赤崎小6年)は無事行事を終えて、「今年は初めて裸足で走った。寒くて、遅れた子もいたけど、みんなで最後まで走り切れてよかった」と笑顔で話しました。
お堂の中でシトギを塗る子どもたち
シトギを顔と体につけて走って帰る子どもたち
講宿にて冷水でシトギを落とす子どもたち