ふるさとの魅力発見学習
最終更新日:2024年4月4日
日本遺産(鉄道遺産ストーリー)
令和2年6月19日に、滋賀県長浜市・福井県敦賀市・南越前町の3市町にまたがる「鉄道遺産ストーリー」が日本遺産に認定されました。「鉄道遺産の歴史と文化のストーリー」を学び伝えるためには、鉄道やトンネル群、食や文化、景観を含めた構成文化財を「点」で捉えるのではなく、どのような歴史と文化のストーリーがあり現在につながっているかを「面」として捉えて発信していく必要があります。座学とあわせて、現地に足を運ぶことにより、ふるさと敦賀の魅力をストーリーとして発見し、学習できるモデルコースをご紹介します。
モデルコース
敦賀市教育委員会生涯学習課では、令和5年度に鉄道遺産ストーリーを学ぶ現地学習を、「観光ボランティアガイドつるが」のガイドで3コース実施しました。
NO | 3つのモデルコース |
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1 | 長浜市お出かけコース ~鉄道の歴史・柳ケ瀬越え巡り~ |
2 | 敦賀港周辺おさんぽコース ~旧敦賀港駅周辺巡り~ |
3 | 南越前町お出かけコース ~山中越え・今庄駅・今庄宿巡り~ |
NO.1 長浜市お出かけコース
敦賀鉄道資料館に集合し、長浜市へ向かってスタート。日本最古の旧長浜駅舎(長浜鉄道スクエア)において、旧北陸線の歴史を日本遺産ストーリーの展示や映像・体験コーナー等で学びました。また、D51蒸気機関車(通称デゴイチ)と、蒸気機関車から電車に切り替わったときに登場したED70形交流電気機関車を実際に見学しました。
黒壁スクエアで、昼食・休憩を取った後、中ノ郷駅跡を通過して柳ケ瀬トンネルへ。(マイクロバスでは、柳ケ瀬トンネルを通過できないので、国道8号線へ迂回する。)現存する日本最古の小刀根トンネルを見学した後、敦賀市へ。敦賀のまちなか(鉄輪町2丁目)に眠る明治初期の小さな鉄道橋(通称眼鏡橋)を見学しました。
長浜鉄道スクエア
眼鏡橋
NO.2 敦賀港周辺おさんぽコース
旧敦賀港駅舎を再現した敦賀鉄道資料館に集合し、敦賀港周辺を散策。古くは、東京(新橋)と金ヶ崎(敦賀港)間の直通列車「欧亜国際連絡列車」・敦賀とウラジオストク間の定期航路・シベリア鉄道を乗り継いで、日本とヨーロッパを1枚の切符で行くことができ、鉄道は日本海を越えヨーロッパへとつながりました。1899年に外国貿易港として指定され国際港へと発展した敦賀港の歴史も学びました。
その後、敦賀赤レンガ倉庫や旧敦賀港駅ランプ小屋、人道の港敦賀ムゼウムを見学しました。ポーランド孤児が上陸した史実や、リトアニア領事代理だった杉原千畝が発給した「命のビザ」によって上陸した多くのユダヤ難民を、敦賀市民が温かく迎え入れたエピソード等が展示されています。これらの史実は、海を越えた鉄道によって生まれました。
敦賀鉄道資料館
旧敦賀港駅ランプ小屋
NO.3 南越前町お出かけコース
プラザ萬象に集合し、南越前町に向かってスタート。樫曲トンネルなどのトンネル群や新保駅跡・杉津駅跡を見学し、山中トンネル・山中信号所へ向かいました。険しい山道を通る中、大正天皇がお召列車で見惚れたと伝わる北陸線屈指の絶景スポット「杉津の景観」に思わず立ち止まってしまいました。
山中信号所跡のスイッチバック跡では、当時の峠越えの鉄道技術を物語る貴重な遺構を実際に見て、急勾配区間を登るためのシステム「スイッチバック」と当時の乗務員の過酷な労働環境がしのばれました。
大桐駅跡を通り、D51蒸気機関車が展示してあるサイクリングターミナル近くで越前そばを食べ、その後、今庄駅・まちなみ情報館の見学、さらに伝統的建造物群が残る今庄宿(宿場町)を散策しました。
山中トンネル
今庄まちなみ情報館
参考となる主な学習資料
参考となる動画
- 汽笛が聞こえる よみがえる鉄路のキセキ(長浜市・敦賀市・南越前町ロングver.)
- 汽笛が聞こえる よみがえる鉄路のキセキ(敦賀市ショートver.)
- 「海を越えた鉄道~世界へつながる 鉄路のキセキ~」鉄路編(THAP)
- 「海を越えた鉄道~世界へつながる 鉄路のキセキ~」海路編(THAP)
参考となるホームページ
「祝 日本遺産認定 海を越えた鉄道~世界へつながる 鉄路のキセキ~」
日本遺産ポータルサイト 海を越えた鉄道~世界へつながる 鉄路のキセキ~(外部サイト)
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