北前船寄港地・船主集落が日本遺産に認定!
最終更新日:2017年5月11日
「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」が日本遺産に認定されました
くす玉を割り、日本遺産認定を祝う関係者たち
敦賀市、南越前町を含めた北前船に関連する11自治体が文化庁に申請していた「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」が平成29年4月28日に日本遺産に認定されました。
会場に設置された日本遺産PR用ののぼり
南越前町の園児たちが歌を披露する様子
同日、南越前町にある北前船主の館 右近家にて、敦賀市と南越前町合同による認定記念セレモニーが開かれました。セレモニーのあいさつでは、南越前町の岩倉町長は「右近家などの船主集落にさらに磨きをかけ、観光誘客を図りたい。敦賀市とは、北前船だけでなく、旧北陸線トンネル群などを生かした広域観光も進めており、今後も広域連携の構築をしっかりと図りながら観光事業に取り組みたい」と述べ、渕上市長は「敦賀市には全国でも珍しいたくさんの昆布かき職人の方がいて、南越前町の船主集落とタイアップすることで、よりにぎやかになると思っていた。今回一緒に認定されたことをうれしく思う。」と話しました。セレモニーでは、くす玉割りや南越前町の園児による歌の披露などが行われ、集まった両市町の関係者や住民などが認定を祝いました。
今後、認定された11自治体が共同して、北前船寄港地・船主集落の国内外への発信、歴史文化を体感・継承するための環境整備、ブランド構築などに取り組む予定です。
日本遺産とは
地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語る「ストーリー」を文化庁が認定するものです。文化財そのものが認定の対象となるのではなく、ストーリーを語る上で欠かせない魅力あふれる有形・無形の文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。
ストーリーの概要
江戸時代、北海道・東北・北陸と西日本を結んだ西回り航路は経済の大動脈であり、この航路を利用した商船は「北前船」と呼ばれていました。北前船は、米をはじめとした物資の輸送から発展し、船主自身が寄港地で仕入れた多種多様な商品を、別の寄港地で販売する買い積み方式により利益をあげたことから「動く総合商社」と形容されました。各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落は、今も日本海沿岸を中心に数多く残り、時を重ねて彩られた異空間として人々を魅了しています。
構成市町
敦賀市、南越前町(福井県)、函館市、松前町(北海道)、